Chromebookで使える3Dプリンター用スライサー、Chromeで
デスクトップのスライサーはWindows、macOS、Linux用のアプリで、ChromeOSではLinux環境を通してしか動きません。そして、学校や職場のChromebookの多くでは、そのLinux環境がオフにされています。オンラインスライサーならChromeで動きます。「ファイル」アプリからSTLまたは3MFをアップロードし、380+機種からプリンターを選べば、OrcaSlicerがそのプリンターのプロファイルでスライスしたG-codeをダウンロードできます。インストールも承認も不要です。Chromebookでスライスする手順
すべてChromeのタブと「ファイル」アプリの中で完結します。スライスはサーバーで行うので、Chromebookのプロセッサーの性能は関係ありません。「ファイル」アプリでSTLまたは3MFを選ぶ
「Choose a file」をクリックするか、ファイルをページにドラッグします。ファイル選択画面は「ファイル」アプリなので、「ダウンロード」、Googleドライブ、USBメモリやSDカードがすべて左の列に並んでいます。50 MBまでのファイルは、スライスの前に3D表示されます。プリンターと設定を選ぶ
メーカー、機種、ノズルを選び、印刷プロファイル(積層ピッチ)、素材、インフィル、サポートを設定します。プリンターはアカウントに保存されるので、どのChromebookでログインしても同じプリンターが使えます。スライスしてダウンロード
G-code(Bambu Labなら.gcode.3mf)が「ダウンロード」に保存され、印刷時間とフィラメントの重さがページに表示されます。プリンターへ送る
「ファイル」アプリでファイルをSDカードやUSBメモリにドラッグして取り出すか、ChromeでプリンターのWebインターフェースからアップロードします。Chromebookでできること
| Chromebookで使える? | 備考 | |
|---|---|---|
| SpeakCADオンラインスライサー | 使えます(Chrome) | 管理対象のChromebookも可。サイトがブロックされていない場合 |
| OrcaSlicer、PrusaSlicer、Cura、Bambu Studio | Linux開発環境を通した場合のみ | Linuxの有効化、プロセッサーに合ったLinux版、十分なメモリが必要 |
| SDカードやUSBメモリ | 使えます(「ファイル」アプリ) | スロットがなければUSB-Cカードリーダーを |
| Mainsail、Fluidd、OctoPrint、PrusaLink | 使えます(Chrome) | Chromebookがプリンターのネットワークにつながっている必要あり |
| 料金 | 無料アカウントで無料、1日10ファイルまで |
Chromebookにブラウザで動くスライサーが必要な理由
スライサーは、3DモデルをG-code、つまりプリンターが実行する移動と温度の命令に変換します。OrcaSlicer、PrusaSlicer、Cura、Bambu Studioは、Windows、macOS、Linux用のデスクトップソフトです。ChromeOSはそのどれでもないので、方法は2つあります。
- ChromebookでLinuxを使う。 多くのChromebookは、Linux開発環境でLinuxのソフトを動かせます。主なスライサーにはLinux版があります。ただし、端末でLinuxを有効にでき、スライサーにChromebookのプロセッサー向けの版があり(Linux版の多くはIntelとAMDのチップ向けなので、ARMのChromebookでは選択肢が狭まります)、コンテナの中で3Dソフトを動かせるだけのメモリとストレージがあることが条件です。学校や職場のChromebookでは、管理者がLinux環境を無効にしていることがよくあり、メモリ4 GBの端末にとっては重いインストールになります。
- ブラウザで動くスライサーを使う。 オンラインスライサーはWebサイトなので、そのサイトを開けるChromebookならどれでも動きます。
ChromeOSでのオンラインスライサーの仕組み
SpeakCADのオンラインスライサーはWebページです。50 MBまでのSTLまたは3MFをアップロードし、60+メーカー・380+機種からプリンターを選び、積層ピッチ、フィラメント、インフィル、サポート、速度、壁、ビルドプレートへの定着を設定して、G-codeをダウンロードします。スライスは、改変なしのコマンドライン版OrcaSlicer 2.4.2が、お使いのプリンター専用のプロファイルで、SpeakCADのスライスサービス上で行います。端末が表示するのはモデルと設定だけなので、エントリーモデルの端末でも、ワークステーションと同じ速さでファイルを受け取れます。
ファイルを選び、G-codeを見つける
Choose a fileをクリックすると、ChromeOSはファイル選択画面として「ファイル」アプリを開きます。「ダウンロード」、Googleドライブ、挿してあるSDカードやUSBメモリが左の列に表示されるので、Printablesからダウンロードしたモデルも、ドライブに保存したモデルも2クリックで選べます。「ファイル」のウィンドウからページにドラッグしてもかまいません。
G-codeは、Chromeのダウンロード先を変えていなければ、ダウンロード(「マイファイル」の中)に保存されます。Bambu Lab用のファイルは.gcode.3mfで終わります。この名前は最後まで残しておいてください。
G-codeをプリンターへ届ける
- SDカードやUSBメモリ。 SDやmicroSDのスロットがあるChromebookもありますが、なければ小さなUSB-Cカードリーダーで十分です。「ファイル」アプリでファイルを「ダウンロード」からカードへドラッグし、カードの横の取り出しアイコンをクリックしてから、プリンターの画面で印刷を始めます。ネットワークにつながっているかどうかに関係なく、ほとんどのプリンターで使える方法です。
- プリンターのWebインターフェース。 KlipperのプリンターはたいていMainsailかFluidd、MarlinのプリンターはRaspberry Piのような小さなコンピューターでOctoPrintを使っていることがあり、ネットワーク接続のPrusaのプリンターにはPrusaLinkがあります。ChromeにプリンターのIPアドレスを入力し、G-codeをアップロードして印刷を始めます。学校のネットワークでは、プリンターがChromebookから届かないネットワークにあることもあるので、管理している人に確認してください。
- Bambu Labのプリンター。 「ファイル」アプリで.gcode.3mfをプリンターのmicroSDカードにコピーし、プリンターの画面で選びます。
- Prusa Connect。 Prusa Connectに接続しているPrusaのプリンターなら、PrusaのWebダッシュボードがChromeで使えます。
学校のChromebookで
インストールも承認も不要で、プリンターと設定は端末ではなく生徒のアカウントに保存されます。スライスするたびに、印刷前に印刷時間とフィラメントのグラム数が表示されるので、授業時間ごとにプリンターを予約している場合にも役立ちます。生徒一人ひとりにアカウントが必要です。教室での使い方はChromebookから3Dプリントする方法で詳しく紹介しています。印刷時間・コスト計算ツールなら、アカウントなしで印刷を見積もれます。
オンラインスライサーでできないこと
オンラインスライサーがスライスするのは、単一素材のモデル1つを、お使いのプリンターの標準プロファイルと上に挙げた設定で、というところまでです。マルチカラーのペイント、モディファイア、可変積層ピッチ、カスタム開始G-code、G-codeのレイヤーごとのプレビューには対応していません。そうした用途には、Windows、macOS、Linuxのパソコンで使うデスクトップのスライサー(OrcaSlicer、PrusaSlicer、Cura、Bambu Studio)が今も向いています。オンラインスライサーとデスクトップのスライサーで長所と短所を整理しています。
料金
オンラインスライサーは無料アカウントで無料です(カード登録もクレジットも不要)。1日10ファイルまでスライスでき、同じファイルを24時間以内に別の設定でスライスし直しても回数には数えません。有料プランのアカウントは1日60ファイルまでスライスできます。クレジットは消費しません。クレジットはエディターでAIに変更を頼むときに使うものです。アカウントが必要なのは、スライスがSpeakCADのスライスサービス上で動いているためで、1日の上限は誰にとっても速く使える状態を保つためのものです。
あなたのファイル
ファイルはブラウザからスライスサービスへ直接送られ、SpeakCADのWebサーバーを経由することはありません。スライスは一時フォルダで行われ、そのフォルダは処理が終わると削除されます。ファイルが保存されることはありません。唯一の例外は、登録前にSpeakCADのスライサーページにドロップしたファイルです。このファイルは圧縮した3MFとして非公開のストレージに置かれ、スライサーで開くまで(最長24時間)待機したあと削除されます。
よくある質問
あります。SpeakCADのオンラインスライサーは、どのChromebookでもChromeで動きます。STLまたは3MFをアップロードし、380+機種からプリンターを選べば、OrcaSlicerがそのプリンターのプロファイルでスライスしたG-codeをダウンロードできます。デスクトップのスライサーは、ChromebookではLinux環境を通してしか動きません。
場合によってはできます。Linux開発環境が有効になっていること、Chromebookのプロセッサーに合ったスライサーのLinux版があること、十分なメモリとストレージがあることが必要です。学校や職場のChromebookでは、管理者がLinuxを無効にしていることがよくあります。ブラウザで動くスライサーなら、そのどれも必要ありません。
学校がサイトをブロックしていなければ使えます。インストールも拡張機能も不要なので、管理対象のChromebookのLinuxやアプリの制限は関係ありません。生徒はそれぞれ自分のアカウントでログインし、プリンターの設定はアカウントに保存されます。
Chromeのダウンロード先を変えていなければ、「ファイル」アプリの「マイファイル」の中の「ダウンロード」です。そこからSDカードやUSBメモリにドラッグするか、プリンターのWebインターフェースからアップロードします。
「ファイル」アプリで、プリンターのSDカードやUSBメモリにコピーします(ChromebookにスロットがなければUSB-Cカードリーダーを使います)。抜く前にカードを取り出してください。プリンターがMainsail、Fluidd、OctoPrint、PrusaLinkを使っているなら、Chromeでそのアドレスを開いてファイルをアップロードします。
あります。スライスはサーバーで行い、Chromebookは3Dプレビューと設定を表示して、できあがったファイルをダウンロードするだけです。とても大きなモデルだと、エントリーモデルの端末では3Dプレビューが重くなることがありますが、スライスの速さは変わりません。
できます。お使いのBambu Labの機種を選べば、オンラインスライサーがスライス済みの.gcode.3mfを出力します。「ファイル」アプリでプリンターのmicroSDカードにコピーし、プリンターの画面から印刷を始めてください。
はい。無料アカウントがあれば無料(カード登録不要)で、1日10ファイルまでスライスできます。クレジットは消費せず、同じファイルを24時間以内に別の設定でスライスし直しても新しいファイルとしては数えません。有料プランのアカウントは1日60ファイルまでスライスできます。
ファイルはブラウザからスライスサービスへ直接送られ、SpeakCADのWebサーバーを経由することはありません。スライスは一時フォルダで行われ、そのフォルダは処理が終わると削除されます。ファイルが保存されることはありません。唯一の例外は、登録前にSpeakCADのスライサーページにドロップしたファイルです。このファイルは圧縮した3MFとして非公開のストレージに置かれ、スライサーで開くまで(最長24時間)待機したあと削除されます。
60+メーカー・380+機種で、それぞれOrcaSlicer 2.4.2が同梱しているプロファイルを使います。Bambu Lab、Prusa、Creality、Elegoo、Anycubic、Voron、Qidi、Sovol、Flashforge、Snapmakerなどです。Bambu Labのプリンターにはスライス済みの.gcode.3mf、ほかのメーカーにはすべて通常の.gcodeを出力します。